先述の通り、薄〜いすけて見えるような角質層ですが、さらに拡大してみると一層のペラペラのものではなく、平べったいポテトチップスのような角質細胞がなんと10〜20層にも重なって、屋根瓦のように、また魚のうろこのように重なっているのです。
角質細胞は、生体の中で一番硬い線維のケラチンタンパク質で充たされており、また細胞間脂質がその間でさらに水分を含み、またバリアにもなっています。
このような構造を通過するのは、微生物にとって非常に困難であり、水のような分子量の小さい物質でも自由には出入り出来ないのです。
ですから、正常な角質層へもつ所へクリーム、美容液をいくらつけても皮膚内へ吸収して、元気になるということはないのです。
また、皮膚呼吸なんて言葉よく耳にしますが角質細胞は、基底細胞から上へ上がってくる直前に、核やミトコンドリア等の細胞内器官を全て捨ててくるので、決して肺のように酸素と炭酸ガスの交換は行われないのです。